中古で購入したCB400SSですが、タペットのカチカチ音が気になって仕方がないので、タペット調整をします。
走行距離は15,000kmほど、恐らく新車時から一度も調整していないと思います。
一部端折っていますが、ざっと手順を書いておきます。
*かならずエンジンが冷えた状態で調整してください。
1. シートとタンクの取り外し
シートはボルト2本、タンクは1本+燃料ホースだけなので、すぐに外せます。(燃料ホース取り外し前にフューエルコックをOFFにするのを忘れずに)
2. タペットカバーの取り外し
ヘッドカバーにあるタペットカバーを外します。CB400SSは4バルブなので、4か所あります。
ちなみに、タペットカバーは24mm径ですが、取り外しはメガネレンチをお勧めします。ソケットを使うと周辺のホースやフレームが邪魔で作業しにくいです。
3. 圧縮上死点出し
クランク部のメンテナンスホール2か所を開け、クランクを圧縮上死点まで回します。
排気上死点と間違えないようにするには、先ほど外したタペットカバーからバルブの動きを確認しながら作業すれば簡単です。吸気バルブが閉じた後最初に来るTマークが、圧縮上死点です。※クランクは反時計回りに回します
4. タペット調整
ここからが肝心のタペット調整作業です。
ロッカーアームについているアジャストスクリューのロックナットをゆるめ、マイナスドライバーで調整します。クリアランスはシックネスゲージを使用して確認します。
CB400SSの場合、規定のバルブクリアランスは以下の値です。
吸気側 0.10±0.02mm
排気側 0.12±0.02mm
調整前に現状のバルブクリアランスをざっと計測してみたところ、4本中3本で規定値逸脱です。排気は0.2mm以上と分かった段階で測るのをやめました。
吸気(右) 0.15mm
吸気(左) 0.14mm
排気(右) 0.2mm以上
排気(左) 0.2mm以上
調整により、すべて規定値通りとなりました。
吸気(右) 0.10mm
吸気(左) 0.10mm
排気(右) 0.12mm
排気(左) 0.12mm
あとは、すべて元に戻すだけです。
5. 結果どうなった?
タペット調整後、タペット音を確認する以前に明確な違いがありました。
いつもならチョークを引いて数秒間セルを回さないと始動できなかったこのバイクが、すぐに始動しました。(さすがにチョークは引いた)
タペットのカチカチ音も消えていて、とても良い感じです。実走してみても、なんだかスムーズにエンジンが回る感じで、気分が良いです。